集中講義/量子計算の基礎と物理との接点

藤井 啓祐 (京都大学 理学研究科/京都大学 白眉センター)
2015/12/09 — 2015/12/11
京都大学基礎物理学研究所 研究棟・会議室K206
[京都大学基礎物理学研究所HP]

要旨 

量子コンピュータは,現代物理学の基礎をなす量子力学の原理に従って(最大限に活用して)動作するコンピュータである.本集中講義では,量子コンピュータの仕組みと量子アルゴリズムの基本について解説する.
また,量子計算を雑音から守る方法である量子誤り訂正について,それを記述するために必要なスタビライザー形式を導入しつつ紹介し,現在実装にむけて研究が進められているトポロジカル符号とそれを用いた量子計算について解説する.トポロジカル符号は,トポロジカル秩序を示す量子多体系の模型としても研究されており,また量子誤り訂正問題はスピングラス模型の相転移問題に対応する.これら,量子計算と物理との接点についても紹介する.

トピック

-量子情報・計算の基礎
(量子ビット、量子演算、万能量子計算、量子アルゴリズム)

-スタビライザー形式とその応用
(スタビライザー形式、Gottesman-Knillの定理、量子誤り訂正符号、測定型量子計算)

-トポロジカル符号と量子計算
(SPT・トポロジカル秩序と量子誤り訂正符号、トポロジカル符号の復号化とスピングラス模型の相転移、誤り耐性トポロジカル量子計算)

参考文献

 

時間割

12月09日 13:00-14:30 講義1、14:45-16:15 講義2       [講義ノート1]
12月10日 10:30-12:00 講義3、13:00-14:30 講義4、14:45-16:15 講義5 [講義ノート2] [講義ノート3]
12月11日 10:30-12:00 講義6、13:00-14:30 講義7 [講義ノート4]

参考資料

Lectures at “Okinawa School in Physics: Coherent Quantum Dynamics”
day1  day2  day3

集中講義@東工大 [集中講義/量子コンピュータ概論]